実録探偵物語実際に経験した調査を物語風に書いている探偵日記

ディズニーリゾート画像

Title :社員研修

キャスト

 主演 :サヤちゃん
 出演 :ZIN
     マックス社員一同
     所長(友情出演)


 - 社員研修 -

   MAXでは、社員研修制度というものがあり、探偵の技術
   意識の向上を目的に月1回実施される。
   所長が決めた適当な場所に行き、適当に決めたカップルを追いかける。
   もちろん、依頼者がいないという気楽さはあるが
   もしバレたら、怒られたり捕まったり大変なことになるし
   その後、報告書を所長に提出して評価をつけられ
   給料にも大いに影響するMAXの査定イベントだ!

「新入社員も入ったことだし、明日やるぞ!」

『わかりました。
 ・・・で、場所はドコですか? 埼玉県内?それとも、都内で?』

「いや、今回は千葉でやろう!」

『千葉ですか!?それじゃあ、松戸か柏ですよね!』

「いや、明日の現場は舞浜、デズニーランドだ!」

『ディズニーランド??
 あの、「夢と魔法の王国 ディズニーランド」ですか!』 

「新人の本間くんには丁度イイだろう。
 では、明日の朝、デズニーランドの入り口で集合しよう!
          おつかれぇ〜!            」

   ・・・と言って、所長は帰宅した。

【ZINさん、いつもこんな感じで決まるんですか?】

『まぁ、そうだな・・・ いつも突然だからなぁ〜 馴れだよ、馴れ!
 本間くん、明日は現地集合だから遅れるなよ!』

【ハイッ、でも、所長が「デズニー」って
 言っていたんですけど「ディズニー」ですよね?】

『その辺は、流しておけ!面倒くさいから・・・』

 そして、社員研修当日

『おはようございま〜す!』

「ZIN、遅いぞ!お前が最後だ!」

『すみません・・・ みんな、やる気満々で・・・・・ ・・・って、所長ぉ〜!』

「何だ、ZIN?」

『そっ、その手を繋いでいるちっちゃい女の子、誰ですか?
 もしかして、ゆ・う・か・い!?』

「おぉ、これか!この子は、姪っ子のサヤちゃんだ!
 サヤちゃんがど〜しても、ミッキーさんに会いたいって言うから・・・。
 ねぇ〜、サヤちゃん!」

〈うん!みっき〜さんと一緒にお写真撮るんだも〜ん!〉

『(これか!これで今日は、ディズニーランドなのか・・・)』

            ・

            ・

            ・

『ハァ〜、俺は何をやっているんだろう・・・』

   ZINの左手に、サヤちゃんのちっちゃな手が握られている。

[ZINおじちゃん! もうすぐみっき〜さんとお写真撮れるね!]

『そうだね、サヤちゃん。 でもね!おじちゃんじゃなくておにーちゃんだよ!』

   ミッキーマウスのグリーティングに並ぶ、サヤちゃんとZINおにーちゃん。
   まだ、入口のゲートから十数メートルしか歩いていない。
   何故、この様な事態になっているかと言うと・・・

「よし、みんな集まったな! それでは、社員研修を始めるぞ!
 本間くんは初めてだから、ヒロと一緒に行動してくれ!」

   本間くん以下数名のMAX調査員たちはそれぞれ
   所長が適当に決めたカップルを追いかけ始める。

『あれ!?所長ぉ〜! オレは、どのカップルを追いかければいいんですか?』

「そうだなぁ〜じゃあZINは・・・」

『どのカップルですか?』

「ZINはカップルはいいから、サヤちゃんを頼む!」

『はぁ!?』

「だ・か・ら!サヤちゃんを頼む!」

『サヤちゃん!?』

「ZIN、お前デズニーランド詳しいんだろ?」

『えっ、まぁ・・・』

「オレ、デズニーランド良く知らないんだよ。
 だから、今日1日サヤちゃんはZINに任せる。
 オレは、後ろからついて行くから・・・」

『マッ、マジっすか〜!?』

   ・・・と、いうわけで今日1日「プリンセス・サヤ」召し使いになってしまったZIN。
   「プリンセス・サヤ」が プーさんと言えば、ハニーハントへ・・・
   ピーターパンと言えば、空の旅へ・・・アリスと言えば、ティーパーティーへ・・・
   そして、「喫煙所はドコだ!」 3歩歩くごとにタバコ!タバコ!と
   うるさいへービースモーカーの所長が後ろからついてくる。

『サヤちゃん。もうすぐ時間だから行こうか!』

[うんっ!]

   SPイベント「ディズニー・ロック・アラウンド・ザ・マウス」の
   中央鑑賞エリアの抽選が当たっていたZIN。
   サヤちゃん・所長・ZINの3人は、抽選にハズレて
   立ち見をする人たちに、ちょっとした優越感を感じながら、
   指定された座席に座り、楽しんだ。

[ZINおにーちゃん、みっき〜さんと一緒にクルマに乗っている人、誰?] 

『アレは、グーフィーの子供で、マックスっていうんだよ!』

[グーフィーがパパなの? じゃあ、マックスのママはどこにいるの?]

『え〜と、マックスのママはね・・・
 大人の事情で違うところにいるんだよ!』

[大人の事情ってな〜に?]

   サヤちゃんの質問のしつこさに困り、疲れるZIN。
   もっと、困るのはこの人・・・

「アイツの名前は、マックスっていうのか!いい名前だ・・・」

   隣でマックスくんに親近感を抱き始めた所長がいる。
   その後、「ドリームス・オン・パレード」、
   「エレクトリカルパレード・ドリームナイツ」と「花火」。
   大はしゃぎで見ていたサヤちゃんも、今はZINの背中で疲れて寝てしまっている。

『本間くん、初めての研修どうだった?』

【ヒロさんと一緒だったんで、楽だったというか、とても勉強になりました。】

『そうか、それはよかったね、本間くん』

「よし、みんな集まったな!今日はお疲れ様。
 今日の調査は各自、報告書にして後日テープと一緒に提出してくれ。
 質問がなければ解散するぞ!   それでは、解散!」

   …と言われても、ZINの背中では「プリンセス・サヤ」が眠りについている。

『所長!サヤちゃん寝ちゃってるんですけど、
 いつまで、おんぶしてればいいんですか?』

「よし、オレに任せろ!
 きっと、悪い魔法使いに魔法をかけられているんだな!
 いくぞ!  ビビディ〜・バビディ〜・ブゥ〜
 どうだ!起きたか?」

【…ZINさん、今日1日で所長に何が起きたんですか?】

『わからん・・・。とりあえず、今言えることは、
 きっと今度は、ディズニーシーで研修するかもしれない・・・』

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