実録探偵物語実際に経験した調査を物語風に書いている探偵日記

見えない敵3

Title : 見えない敵3

キャスト

 主演 :ZIN
 出演 :MAKI
     依頼者(ヨーコさん)
     依頼者の旦那さん
     依頼者の友達(保坂マユミさん)
     旦那さんの元浮気相手(恭子さん)

注:記事の掲載にあたって、プライバシー保護の為に「氏名」・「地名」などの名称を変更や架空のものにしています。

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- Scene 3 -

 次の日

『何かわかった?』

「奥さんのお友達に話を聞いて来たわよ。
 1ヶ月くらい前までは確実にあのアパートに住んでたみたいね。」

『1ヶ月前かぁ〜 ・・・で、いつ引っ越したの?』

「それは知らないみたい。
 1ヶ月くらい前にあの部屋に遊びに行ったのが最後で、それからは連絡取ってないって!」

『仕事は?』

「依頼者の旦那さんと別れたのが原因で、会社に行けなくなったらしい。
 お友達が最後に遊びに行った日の元浮気相手、人が変わったみたいだったって!」

『人が変わったみたいって、どんな風に?』

「”毎日包丁を研いで、頭にロウソク結んで、夜中にワラ人形を打ってる感じ”」

『その話、今作った?』

「ホントにそう言ってたの!」

『そのお友達が? ワラ人形打ってるって?
 そっ、そうなんだ・・・ で、仕事は辞めたって事?』

「辞めてはないみたい。 出社拒否って言うのかな?
 やっぱり浮気がばれた事がショックだったんでしょ。」

『付き合う前から親友の旦那さんって事は知ってた筈だよな?
 それでもなぜ旦那さんと付き合う事にしたのか?
 いつか別れの日が来ると思っていなかったのか?』

「全部、男が悪いの!
 自分勝手に女の心に踏み込んできて・・・
 責任取れないんだったら、最初から声掛けてくんなって言うの!」

『どうしたの?』

「どうせ奥さんと別れるから、結婚しようとか言ってたんでしょ。」

『おいおい! 憶測で考えて勝手に興奮するなよ。
 ちょっと落ち着けって言うか・・・何、怒ってんの?』

「元浮気相手は被害者なの!」

『直接その話を浮気相手から聞いてないだろ!
 それに旦那さんから声を掛けたって何で言い切れる?』

「だって・・・ 男はみんなそうだから」

『MAKI!
 今、オレ達がやってる調査は浮気問題じゃないんだぞ。
 それに、フラれたショックで精神的にどん底に落ちたとしても
 復讐してもいいって事にはならないだろ。』

「でも・・・。
 なんかわかるのよ、浮気相手の気持ちが・・・
 奥さんに復讐したいって気持ちがね。」

『ちょっと待て!
 奥さんに復讐したいってどういう事?
 さっき悪いのは男だって言ってなかった?
 じゃあ、なんで旦那さんじゃなく奥さんに復讐するんだ?
 オレから見ると完全に奥さんが1番の被害者なんだけど…』

「相手の女には幸せになって欲しくないというか・・・
 愛した男には幸せでいて欲しいというか・・・
 この気持ちは、女にしかわからないの!」

『何だそれっ! 勝手すぎるぞ!
 男が悪いなら、男に復讐しろっ!』

「怒ってるの?」

『怒ってない!!』

「だから今回の犯人、元浮気相手で決定でしょ!
 この前は失敗したけど、浮気相手しか知らない情報を引き出す方法ないかな?」

『この前って?』

「依頼者の家に行った時!
 私が盗聴発見道具を車に取りに行ってる時!」

『そういえば、メールを返信したなぁ・・・』

「どこかのおバカさんが、”探偵です”なんて送信するから・・・」

『どこにいるんだ? そんなおバカさんは?』

「あんたの事よ。」

『あんなメール送っても、恐れずに今もまだ嫌がらせが続いてるんだよ。
 探偵にビビッてないって事?』

「そうとう探偵に恨みがあるのかも! 元浮気相手。」

『まだ犯人が元浮気相手と特定するには早くない?
 今、浮気相手の郵便物の転送先とか転居先を調べてるけど、
 それと平行して、メールの方からもいろいろ考えてみるか・・・』

   ・
   ・
   ・

   調査報告当日・・・

♪ピンポ〜ン♪

「おはようございます。一ノ瀬探偵事務所のMAKIです。」

【お待ちしていました。 どうぞ、ZINさんMAKIさん。】

「おジャマします。
 あっ、どうも旦那さんですね! 初めまして・・・ じゃないか・・・。」

《どこかでお会いした事ありましたか?》

【浮気の調査をお願いしたのも、この方達なの。】

「そうなんです。」

《あぁ〜!
 あの時はまったく気付きませんでしたよ!
 まさか自分が探偵さんに尾行されるとは、思っていませんでしたから。
 さすが探偵ですね!》

「バレたら仕事になりませんから!」

『・・・・・。(何かムカつく)』

「どうもお久しぶりです。 先日はありがとうございました。」

[お力になれましたか?]

「はい、とても!
 ZIN! こちらの方が奥さんのお友達で”保坂さん”。
 元浮気相手の情報を聞き込みに行った・・・」

《”元”ですからね。念の為!》

『初めまして、ZINです。
 先日はご協力頂き、ありがとうございました。
 うちのMAKIがご迷惑をかけませんでしたか?
 口が悪くて、すぐ殴りますから!』

[探偵さんの裏話とか聞かせてもらって、楽しかったですよ。]

『そうですか。 安心しました。』

「(どう?
 ZINが言うとおりに、奥さん・旦那さん・お友達を集めたわよ!)」

『(関係者が全員集まったか!これで舞台が整った!)』

「それでは・・・
 みなさん、今日はお忙しい中お集まり頂いて、ありがとうございます。
 今回、みなさんにお集まり頂いたのは、すでにご存知だと思いますが
 奥さんが受けている嫌がらせの件です。」

【犯人がわかったんですか?】

「それは、これからZINが。」

『まず、今回の調査報告書をお渡ししますね。
 早速、報告書の内容をご説明をしていきますが、よろしいですか?』

「奥さん、みなさんに報告書が見える様に・・・」

【はい、わかりました。】

『今日この場にはいませんが、ご依頼者様も怪しんでいた
 旦那さんの元浮気相手ですが・・・』

《昔の話ですから・・・》

『足立区のアパートを引き払い、引越ししていました。』

《ホントですか? 怪しいですね!
 それで今、どこに住んでいるんですか?》

『それは本人から口止めされているので・・・ すみません。』

[会ったんですか? 恭子に会ったんですか?]

「はい、会ってお話してきましたよ。
 奥さんにはとても悪い事をした・・・
 謝って済む問題じゃないけど、謝りたい・・・
 って、言ってましたよ。」

【何よ、今更・・・ 顔も見たくない!】

『まだ今は会わない方がいい。
 もう少し時間が経ってから!と言っておきましたから』

[恭子がいなくなったって聞いて、すごく心配してたんです。
 元気でしたか?]

「保坂さんから恭子さんのお話を聞いて、私達もすごく心配してたんですけど
 イメージと違ってめちゃくちゃ明るく元気でしたよ。」

[よかった・・・
 でも、何で連絡してくれなかったんだろう。
 引越しの事・・・]

【許せない、自分だけ・・・】

『MAKI、早く渡せよ!』

「わかってるわよ!
 恭子さんから預かってきた手紙です。
 受け取ってあげてください。
 こっちが保坂さん宛てで、こっちが奥さん・・・」

【私にも!?】

『恭子さんの気持ち全部、手紙に書いてあると思います。
 読んであげてください。』

《ちょっと待ってください。
 私は妻から恭子が・・・恭子さんが犯人だと聞いていたんですけど・・・》

『恭子さんじゃありませんよ!
 自分の中で整理出来たんでしょうね。
 引越ししたのもその為だそうです。
 新しくゼロからスタートしたいと言っていました。』

「恭子さんとお話した事はすべて報告書に書きましたので…
 後でゆっくり読んでくださいね。」

【恭子・・・
 ちょっと、待って!
 じゃあ一体誰が私にメールを送ってるんですか?
 犯人は一体誰なんですか?】

『なぜ今日、皆さんにお集まり頂いたと思いますか?』

《・・・まさかっ! この中に犯人がいると!》

【そんな・・・。】

[・・・・・。]

『そうです。犯人はこの中にいる。犯・・・』

「犯人はあなたです!!」

『(それ、オレの台詞だったのに・・・)』

 - Scene 3 - 完

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