実録探偵物語実際に経験した調査を物語風に書いている探偵日記

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Title : 若かりし頃・・・1

キャスト

 主演 :ZIN
 出演 :川口竜平
     恵美ちゃん
     裕子ちゃん
     本間くん
     ヒロさん
     所長(友情出演)

注:記事の掲載にあたって、プライバシー保護の為に「氏名」・「地名」などの名称を変更や架空のものにしています。

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- Scene 1 -

「ZINさ〜ん!」

『なんだい、本間くん。 また、読めない漢字があったのかい?』

「バカにしないでくださいよ〜
 そうじゃなくて、今度の土曜日、僕、調査が入っているんですけど
 ZINさんに替わってもらえないかなぁ〜と思って・・・」

『ゴメン!今度の土曜日は歯医者の予約が・・・』

「ZINさん、生まれてから今まで虫歯になったことが無いって
 自慢してたじゃないですか!」

『覚えてた?』

「覚えてますよ!」

『じゃあ、アレだ!子供の授業参観が・・・』

「”じゃあ、アレだ!” ってトコから、嘘だってわかるんですけど・・・
 それにZINさん、子供いないし、結婚すらしてないじゃないですか!」

『バレた?』

「バレてますよ・・・」

『わかった、わかったよ。 ・・・で、土曜日に何か用事があるの?』

「昨日の夜、田舎から突然電話があって・・・
 おじいちゃんが!おじいちゃんが・・・・・!!」

『嘘だろ?』

「嘘です。 実は・・・」

『コッ、コイツ・・・軽く流しやがった・・・』

「実は、探偵学校の同期とその時の講師の人たちみんなで飲み行くんです。」

『理由って飲み会?それが理由?』

「はい、そうです。
 所長に言ったら 【行ってこい!飲み会に行って、他の探偵社の情報を盗んでこい!】
 と、言われました。
 それと、ZINには【所長命令だ!】と言っておけばいいと…」

『所長メェ〜!!』

「そういうわけで、申し訳ありませんが土曜日の調査、よろしくお願いします。」

『所長命令じゃしょうがない・・・ 分かったよ、任せておけって!  
 ところで、本間くんは、なんで探偵学校に入ろうと思ったの?』

「ん〜。小さい頃からの憧れでした、探偵になるのが・・・
 そう言うZINさんは、なんで探偵になったんですか?」

『聞きたい?』

「是非、聞かせて下さい。」

『泣くよ!』

「是非、泣かせて下さい。」

『しょうがないなぁ〜。じゃあ、聞かせてあげるよ!
 探偵になる前は、普通にサラリーマンをやってたんだけど
 毎日、同じコトの繰り返しでつまらない日々を送っていた。
 そんな時、高校時代の友達に彼女のコトで相談されたんだよ。』

「それは、どんな相談だったんですか?」

『それはだなぁ〜・・・』

     ・

     ・

     ・

『あ〜ぁ、また負けちゃったよ・・・ やっぱり強ぇ〜な、竜平は!』

「当たり前だよ! ちっちゃい頃からサッカーやってたからな!」

『関係ねぇ〜だろ?TVゲームなんだから・・・』

   ZINは、工業高校からの友人 川口竜平くんに呼ばれ
   いつもの様に PSのサッカーゲームをやっていた。

『ところで・・・今日は何かあったの? 突然呼び出したりして・・・』

「今日呼んだのはさぁ〜  やっぱり・・・いいや!」

『はぁ!? ”いいや!”じゃねぇ〜よ。  せっかく、来たんだから言えよ!』

「わかったよ・・・ 実はさぁ〜 最近、彼女の様子がおかしいんだよね・・・」

『恵美ちゃんの?』

「あぁ、なんか最近、電話してもすぐ切るし、
 一緒に出掛ける約束しても、ドタキャンするし・・・」

『ケンカとかしたの?』

「してねぇ〜よ! ホント突然なんだよ・・・ 突然・・・ 原因不明の密室殺人だよ・・・」

『密室殺人っていうのは意味がわかんないけど
 じゃあ、オレから恵美ちゃんに聞いてみようか?
 きっと原因は竜平にあると思うけど・・・』 

「頼むよ。 もし、オレが悪いことしたなら謝るよ!って言って。」

『おぉ〜 らしくないね、竜平くん!
 いつも強気で、謝ったことなんか1度もないでしょ。』

「アイツと距離が出来て、初めて気付いたよ・・・
    オレには、恵美が必要なんだってことを・・・」

『それでさぁ〜』

「おいおい、オレの話を聞けよ! マジなんだよ、マジ!!」

『わかったよ。 じゃあ、明日にでも恵美ちゃんと連絡とって、話を聞いてみるよ。』

「おぉ〜 心の友よ!ホント、助かるよ。」

『心の友って・・・ お前は、ジャイアンか?』

「まぁまぁ、これはオレの気持ちだ、受け取ってくれ!」

『いらねぇ〜よ!別にモノが欲しくて、引き受けた・・・ こっ これは!?』

「いらねぇ〜なら、返せよ!」

『竜平くん! これは、幻の金のエンジェルではないですか!?
 たったの1枚でオモチャの缶詰めが貰えるという幻の…』

「昨日、チョコボールをヤケ食いしてたら、出てきた。」

『オレに任せろ! この依頼引き受けた!!』

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