実録探偵物語実際に経験した調査を物語風に書いている探偵日記

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Title : 我が人生 決断の時1

キャスト

 主演 :ZIN
 出演 :MAKI
     警察署の人
     他、エキストラのみなさん

注:記事の掲載にあたって、プライバシー保護の為に「氏名」・「地名」などの名称を変更や架空のものにしています。

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- Scene 1 -

「ZIN、知ってる?
 来月から探偵業法っていうのが、施行されるんだって!」

『施行って何?』

「施行っていうのは、法律を実施する事!」

『ふ〜ん・・・』

「”ふ〜ん”じゃないわよ! 探偵業法の事知ってるの?」

『知ってるよ。 この前、県警の説明会行ってきたから・・・』

「え!? 私行ってないわよ」

『連れて行かなかったから』

「何、その冷めた感じ・・・
 遠いトコ見ながらタバコ吸ってる場合じゃないの!
 何で私を連れて行かなかったの、バカっ!」

『何でだろう・・・』

「イヤな感じ・・・」

『あっ、そうだ!  そこに水色の封筒があるでしょ。
 それ探偵業法の資料だから、目を通しておいて!』

「ZIN1人で行ったって、ろくに話聞いてなかったんでしょ。
 もう・・・ 私に内緒で行くなんて・・・
 (アレッ? ちゃんとメモとってきてる・・・ 全部ひらがなだけど・・・)
 説明会って、いつあったの?」

『一週間前かな?』

「一週間前・・・? あっ!私はその日・・・」

『MAKIちゃん。ちゃんと資料読んどいてよ』

「ZIN・・・ ありがとう」

『何が?』

「(最近余計な事言わなくなったわね、ZIN・・・
  単にZINの優しさなのか、他に理由があるのか・・・)」

『資料見てわからない事あったら俺に聞いて!』

「うん。 ・・・で、最近何かあった?」

『はぁ? いやっ別に・・・』

「ん!? 何かおかしい・・・」

   数日後・・・

『えっ!? これじゃダメなの?』

【ここは社名じゃなくて代表者名と住所を書いて!】

『はぁ!? だってココに商号の名称って書いてあるよ!』

【代表者名でお願いします。】

『ダメ?』

【ダメです。】

『ホントに?』

【ホントです。】

『わかりました。ちょっと待ってください。』
   ・
   ・
   ・
「どうしたの? 中で揉めてたみたいだけど・・・」

『書類の書き方違うんだって!』

「書き直して出直して来い!って言われたの?」

『斜線引いて書き直してもいいらしいんだけど・・・』

「書き直せばいいじゃん」

『綺麗な形で仕上がった書類を出したいし・・・』

「生活安全課の中でそんな事で揉めてたの?」

『そう・・・』

「国家権力に楯突くとは・・・」

『実は・・・』

「実は?」

『カバンの中にもう一枚あるんだよね。
 書き直せって言われた書き方の書類が!』

「最初からそっちを出せば良かったじゃない。」

『わかってれば、2タイプも書類作ってこないよ。
 じゃあ、これ出してくるからもうちょっと待ってて!』
   ・
   ・
   ・

  10分後・・・

『MAKI、お待たせ! 探偵業届出証明書を貰ってきたぞ』

「そう・・・ちょっと待って」

『メールか? 誰から』

「うん・・・ ちょっとね・・・」

『MAKI・・・ お前まだ・・・』

「違うの! 休暇もらってちゃんと話してきたんだけど
 ちょっと誤解というか何と言うか・・・」

『このままじゃ仕事に集中出来ないだろっ!』

「大丈夫」

『大丈夫じゃないだろう。
 仕事の事は考えなくていいから、休んでケリ着けてこい』

「ごめん。 迷惑かけちゃって・・・」

『自分が納得出来るまで帰ってくるな!
 わかった?』

「うん・・・」

- Scene 1 - 完

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